ブラック企業についてやたらと騒がれてるだろ。当然だとは思うんだが、何か不自然な感じもしてるんだな。なぜかといえば、従業員をこき使って安月給、なんて会社は昔も山ほどあったからなんだよ。
それがいまじゃ、「ブラック企業」なんて呼ばれて極悪のレッテルを張られている。当然なんだけど、なんでこんなことになってるんかいな、と思っちまう。それで、いろいろ調べてみるとやはり、国の政策とリンクしていることが分かってきた。
ブラック企業の餌食となっているのは多くが若年層。なぜなら、少子高齢化により、企業は市場が縮小してしまい、従業員を雇いづらい状況にある。だから若者が就職難になる。そんな足元を見て、ブラック企業が若者を雇い、こき使い、捨ててしまう。
少子高齢化は国の政策の失敗でもあるワケだから、それによって若者が痛い目に合うのは何とかせねばならないという力学が働いちまう。従って、ブラック企業はけしからん、となたを振るうわけだな。一方で、高齢者は、難を逃れ、おいしい思いをしている。こうした不公平はを正すのが政策でもあるし、なにより、若者に未来のない国に将来なんてないからね。
そう考えるとなぜ昔はブラック企業が騒がれなかったかが分かるだろ。昔は、とりあえず作れば売れたから、こき使ったら少しは給料にも転嫁できたんだな。それに若者は就職難じゃなかったから、搾取されてたのはどちらかといえば、社会的弱者だった。だからあまり注目されなかったんだな。よくないことだが。
問題は、ブラック企業はダメだと撲滅しようとしてもそうは簡単にいかないことだろうな。ブラックとはいえ企業だから従業員もいるし稼がにゃならん。従業員だって脱出しても次の働き口があるかの保証はない。
だから現状は、極悪企業は、その名を公表するという“制裁”を課すわけだな。そうすりゃ誰もそんなところに就職しない。結果、会社が回らなくなり潰れてしまう。というわけだ。それでも知らない奴がいて、就職しちまうんだろうけどな。
経営者として思うのは、本気で会社をやってたらブラック企業なんてありえんってことだな。どういうことかっていえば、人会っての会社。その人をぼろ雑巾のようにこき使っても絶対にしっぺがえしがあるってこと。だから、ワシが思うにブラック企業経営者は、経営ってものの本質を理解しとらん不届きものってことだな。