経営者にとって社員は宝です。だって、社員がいないと何にも動かないんですから。

私は会社を興して、今まで何とかやってきましたが、社員がいなければ、とっくに倒産してましたよ。だから、出来るだけ職場環境はよくしてやりたいという思いがあるんです。

長時間残業やブラック企業なんて言われてるけれど、あえていえば、ちゃんとした経営者ならそんなことしたくないハズですよ。

そりゃそうでしょ。長時間働いたら体が疲れる。でも次の日は定時に会社に行かなきゃいけない。そしてまた残業…どんどん社員の体に疲労が蓄積していきますよ。残業代を出せばいいってものじゃないですよね。

ブラック企業なんてのは、それさえ出さず、こき使って搾り取ってポイ捨てするんでよ。それは極悪非道ですよ。

そうはいってもわが社でも業務が山積することはある。そういう時は、しっかりと計画的に残業をすればいい。うちの場合は、残業を減らす、というより通常業務の中でいかに時間につくりだすか、逆にいえば無駄を減らすか。それによって、残業に回る時間を撲滅するようにしている。

具体的には、報連相の禁止。やる方も受ける方も確認する時間がもったいない。その代り、各自がしっかりと自覚を持って働く。何かあったら自己責任じゃ。もちろん、絶対に報告しなきゃいけないことはしなきゃいかんけどな。

各社員に自己裁量を最大限に与えることで、決定スピードも早められる。なにか決めるのにやれ課長だ部長だと確認をたらい回していると、どんどん時間がかかる。そうした無駄な時間の積み重ねが、業務時間を無用に膨らますんじゃ。

ミーティングも必要最小限しかやらない。事前に議題をメールで伝え、発言がある者だけが集まるようにする。意見がないものは出ないで自分の業務に集中する。時間もマックス30分。これで随分と時間が浮くんだな。

後は残業に対し、罰則を設けている。残事業に対する逆時給の設定だ。従って、残業したものは、減給される。もちろん、どうしても残業が必要な場合はあるから、それはしっかりと申請すれば、適用はされない。

そんなことでわが社には、月間でも30時間弱しか残業がない。非常に優秀だと思うよ。もちろん、業績は落ちるどころか上がっている。